デスゲーム作品の中でも、バランスの取れた展開と多彩なキャラクターたちの魅力が光る『今際の国のアリス』。
あなたはスリルと緊張感あふれる心理戦が好きですか?
それとも、過度に複雑すぎない、手に汗握る駆け引きに引き込まれたいですか?この作品では、主人公以外のキャラクターも多く登場し、それぞれが繰り広げるゲームが物語に奥行きを与えています。
もし、刺激的なデスゲームに興味があるなら、この作品は絶対に見逃せません。
- スリルやスピード感のあるデスゲーム作品を好む人
デスゲーム特有の緊張感や、心理戦が好きな人にはうってつけです。 - 複雑すぎない駆け引きを楽しみたい人
ゲームの難易度が『カイジ』のようにちょうどよく、理解しやすい難しさです。 - 多様なキャラクターの成長や物語を楽しみたい人
主人公以外のキャラクターも深く描かれているため、登場人物全体の物語を楽しみたい人におすすめ。
- グロい描写が苦手な人
痛々しいシーンがあるため、グロい表現が苦手な人には不向きです。 - ストーリー展開が主人公中心でないと退屈だと感じる人
他のキャラクターのエピソードが多く、主人公以外の展開に興味が持てないと感じるかもしれません。 - 最終戦に期待する人
これまでのゲーム展開と違う形のクライマックスに不満を感じる人もいるでしょう。
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極力ネタバレなしで内容をレビューします。
あなたに合うマンガかどうか確認してみてください。
基本情報:作者、全巻数、あらすじ
基本情報
ジャンル | サスペンス、アクション、デスゲーム |
---|---|
原作・作画 | 麻生羽呂 |
掲載誌 | 週刊少年サンデー |
発表期間 | 2010年 – 2016年 |
巻数 | 全18巻 |
あらすじ
理不尽な「げぇむ」を生き延びろ!
やりきれない日常に苛立つ高校生・有栖(アリス)良平が悪友の苅部(カルベ)や張太(チョータ)とブラつく夜、街は突然巨大な花火に包まれ、気づけば周囲の人気は消えていた。
夜、ふらりと入った神社で告げられる「げぇむ」の始まり。一歩誤れば命が奪われる理不尽な難題の数々を前に、アリスの眠っていた能力が目覚め始める…
引用:小学館 「今際の国のアリス」 麻生羽呂
レビュー:おもしろい点、つまらない点
おもしろい、魅力など好評3選
〇 バランスの良いゲーム難易度
『今際の国のアリス』のゲームは、難易度のバランスが絶妙です。
他のデスゲーム作品と比べて、ついていけないほど難解ではなく、かといって簡単すぎるわけでもありません。
『嘘喰い』や『ライアーゲーム』、さらには『賭ケグルイ』など、他の作品では頭をフル回転させる必要があったり、展開が複雑すぎて、読み飛ばしたくなることもあります。
しかし、『今際の国のアリス』ではそうしたことはありません。
難しすぎて理解が追いつかないことがなく、どのゲームも読者が考えながら進めるほどのちょうど良い難易度です。
難易度の面では『カイジ』のように緊張感がありつつも、無理なく物語に引き込まれていくことができます。
引用:小学館 「今際の国のアリス」 麻生羽呂
〇 多様なキャラクターの魅力
主人公だけでなく、登場キャラクターの一人ひとりが非常に深く描かれている点も魅力的です。
多くのデスゲーム系マンガでは、主人公にフォーカスが偏りがちですが、『今際の国のアリス』では脇役にも大きなスポットが当たります。
スピンオフ的なエピソードではありますが、他のキャラクターたちのゲームや葛藤がしっかりと描かれることで、彼らの魅力がより引き立てられています。
これにより、物語がワンパターンにならず、新しい視点や驚きを提供してくれるのです。
主人公以外の戦いも非常に魅力的で、キャラクターたちが異なるスキルや考え方を持っている点が、多様性を生んでいます。
引用:小学館 「今際の国のアリス」 麻生羽呂
〇 戦いの心理戦が魅力
『今際の国のアリス』のゲームは、単なる肉体的な戦いだけでなく、心理戦の要素が強く取り入れられています。
各ゲームでの駆け引きや、キャラクター同士の心理的な攻防が見どころの一つです。
特に中盤から終盤にかけて、頭脳をフルに使った心理戦が展開されるため、ゲームの結果がどうなるのか予測できず、ハラハラドキドキさせられるシーンが続きます。
また、心理的な圧迫感や緊張感も強く、これが作品全体に張り詰めた空気を与えています。
この心理戦の魅力は、ただ単に戦うだけのデスゲームとは一線を画す部分で、深い満足感を与えてくれます。
引用:小学館 「今際の国のアリス」 麻生羽呂
つまらない、難点など不評3選
× スピンオフが多すぎる
『今際の国のアリス』の中盤以降、物語が主人公の戦いから離れ、他のキャラクターたちのエピソードに多くの時間が割かれます。
確かに、これによってキャラクターの深堀りが進み、彼らの魅力を増すことには成功していますが、一部の人にはこの点が「脇道にそれている」と感じられるかもしれません。
主人公の物語を追いたい人にとっては、進行が遅く感じたり、集中力が途切れてしまう原因にもなります。
ただ、他のキャラクターの視点を楽しめる人にとっては、新鮮な角度からの物語を楽しむことができ、作品全体がワンパターンにならない点は好評です。
このバランスが評価を分ける要因となっています。
引用:小学館 「今際の国のアリス」 麻生羽呂
× 賛否両論の最終戦
最終戦は、シリーズを通して盛り上がった心理戦がピークに達する場面ですが、その展開が賛否両論を呼んでいます。
今までのゲームが物理的な戦いと心理戦のバランスで進んできたのに対し、最終戦はより深層心理にフォーカスした戦いとなっています。
そのため、これまでのゲーム同様の緊張感を期待していた人にとっては、少し物足りないと感じる部分があるかもしれません。
一方で、深層心理に焦点を当てたこの展開は、「別のおもしろさ」を提供するものであり、特に心理的な駆け引きを楽しむ人には満足できるものとなっています。
最終戦は、作品全体のクライマックスとしてはやや異質な印象を与えるため、その点で好みが分かれるところです。
引用:小学館 「今際の国のアリス」 麻生羽呂
× グロさが苦手な人には不向き
『今際の国のアリス』は、デスゲーム作品としては少年マンガの枠組みで描かれているため、比較的グロさは抑えられていますが、それでも痛々しいシーンが多々登場します。
特に、戦いの中でキャラクターが追い詰められる場面や、敗者の悲惨な結末など、グロテスクな描写が苦手な人にとっては読み進めるのが辛い部分もあるでしょう。
まずは以下に抜粋しましたので、この程度まで耐えられるかを確認してみてください。
引用:小学館 「今際の国のアリス」 麻生羽呂
個人的な総評
個人的おすすめ度★★★★☆
ゲーム系マンガは色々読んできたが、独特の世界観で他とは違ったおもしろさがありました。
「今際の国のアリス」はゲームがトランプの札で表されます。
数字が難易度を表し、柄がゲームの種類を表します。
例えば
♠3なら、難易度3の肉体型ゲーム。
♦5なら難易度5の 知能型ゲーム。
この世界観だけでも引き込まれます。
そして絵柄(J、Q、K)は別格の難易度。
「無理ゲーじゃない!?」と感じるほどです。
どうクリアしていくのか、できるのか、見ものでした。
個人的に序盤で引き込まれたゲームは、♥7。
ルールは単なる「かくれんぼ」。
1番に見つかった人が鬼になり、時間内で繰り返す。
最後に鬼だった人が生き残れ、他の人は死亡。
「え、逆じゃない?それじゃみんな鬼になりたいよね?」
その通り、ルール破綻しています。
でもなんと、絶妙な話の展開で、かくれんぼが成立するのです。
各ゲーム、攻略、展開には驚きの連続です。
「よくこんなの考えられるなぁ」と感動すらします。
ゲーム系マンガ好きでも、また新たな魅力がある作品ですので、是非読んで欲しいです。
まとめ:おすすめする人
『今際の国のアリス』は、スリルと駆け引きが絶妙なバランスで描かれたデスゲーム作品です。
キャラクターごとの多様なエピソードや、理解しやすい難易度のゲーム展開は、多くの人にとって読みごたえがあるでしょう。
独特の緊張感と心理戦は一度読み始めたら止まらなくなるはずです。
デスゲーム作品が好きなら、この作品を試してみてはいかがでしょうか?
- スリルやスピード感のあるデスゲーム作品を好む人
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