あだち充の『ラフ』を読むべき理由3選！青春の甘酸っぱさを堪能

食べ物に好き嫌いがあるのと同じように、どんなに面白いマンガでも、人によって好き嫌いがあります。

かなり高いお金だして買ったのに！
何十時間もかけて読み切ったのに！
つまらなかった、、、

という後悔ありませんか？
マンガ趣味歴25年以上、購読数5000冊以上の私があなたに合うマンガをご紹介します。

　

さて「青春」って聞くと、何を思い浮かべますか？
学校生活、部活動、友情、恋愛…そんな思い出が詰まった時期ですよね。
あだち充の「ラフ」は、まさにそんな青春の一瞬一瞬を切り取った作品です。
水泳部を舞台にした物語の中で、笑いあり涙ありの青春が描かれています。
今回は「ラフ」の面白いところと、ちょっと微妙だなと思うところを紹介しながら、このマンガがどうして心に響くのか、じっくりと見ていきましょう！

極力ネタバレなしで内容をレビューします。
あなたに合うマンガかどうか確認してみてください。

概要

基本情報

ジャンル	青春、スポーツ、恋愛
原作・作画	あだち充
掲載誌	週刊少年サンデー
発表期間	1987年 – 1989年
巻数	全12巻

あらすじ

大和圭介（やまとけいすけ）の目標は競泳日本一。
二ノ宮亜美（にのみやあみ）の目標は飛びこみ日本一。

反発しあう二人の仲は、まだまだ未完成（ラフ）なのだ！！

引用：小学館　ラフ　1巻　あだち充

レビュー

おもしろい、魅力など好評3選

〇 THEあだち充の恋愛描写

あだち充のマンガといえば、スポーツを通した絶妙な恋愛描写が特徴的です。

「ラフ」でも、つかず離れずの三角関係が描かれます。
主人公、ヒロイン、ライバル、いずれも個性的で魅力的なキャラクターたちが物語を彩っています。
ときには関係性が少し進展し、ときには離れ、胸が締め付けられ、もどかしい、、、青春です。
他のあだち充作品である「タッチ」や「H2」に比べ、「ラフ」は恋愛要素が多めで、深く心に残ります。

〇 水泳マンガNo.1

有名な水泳マンガってないですよね？
マイナーな水泳マンガはあっても、メジャーな中ではラフが唯一だと思います。
そのため水泳経験者におすすめできる唯一の作品です。

水泳競技のシーンでは、競技の緊張感や登場人物たちの心の動きがしっかりと描かれていて、スポーツの熱さが伝わってきます。
水泳マンガとしてはNo.1だと思いますので、水泳経験者は是非読んで欲しいです。

〇 終わり方が秀逸

ネタバレになるので詳しくは言えませんが、このマンガの終わり方は本当に秀逸です。
読んだ後に心地よい余韻が残ります。
少年マンガは「どっちが強いか？」が重要になってきますが、「どっちが強いかは関係ないのかも」と考えさせられます。
ぜひ、自分でその結末を体験してみてください。

引用：小学館　ラフ　２巻　あだち充

つまらない、難点など不評3選

× 物語の進行がゆっくり

ストーリーがゆっくりと進むため、早い展開を求める人にとっては、退屈に感じることでしょう。
多くを占める恋愛事情については、ほとんど進展していきません。
そのもどかしさがいいところではありますが、合わない人もいるでしょう。

さらに緩さのある日常的なシーン、無駄なお色気シーンもときどき挟まれます。
「コミカルで気軽に読める」
「緩急があり引き立つ」
とプラスにとらえることもできますが、合わない人もいるでしょう。

× あだち充作品の類似性

良くも悪くも基本はいつものあだち充の作品です。

世界観や話の展開、キャラクターも他のあだち充作品と似ている部分があります。
キャラの見た目は「同じ人！？」というレベルで似ています。
期待を裏切らず好きな人は好きですが、そうでもない人は新鮮味に欠けると感じるでしょう。

良くも悪くも「基本はあだち充作品」という前提で読みましょう

× スポーツシーンが少ない

水泳競技がテーマでありながら、スポーツマンガとしての要素は少ないです。

恋愛や日常の描写が中心で、泳ぎ方の説明や練習風景などはほぼなく、他のスポーツマンガとは少し違います。
水泳競技のシーンではスポーツの熱さが伝わってきますが、水泳をマンガの中心として期待する人には物足りない内容です。

良く言えば、「水泳に詳しくない人も楽しめる作品」です

引用：小学館　ラフ　２巻　あだち充

個人的な総評

個人的おすすめ度★★★★★

前提として、私はあだち充の世界観、キャラ、展開が好きです。
どのあだち充作品も楽しく読めます。
そのうえで、「ラフ」は個人的にあだち充作品の中でNo.1です。

世界観やキャラ、展開は同じですが、一番の魅力はエンディングです。
終わり方が秀逸で、今でも深く記憶に残っています。
初めて読んだのは高校生のとき、全巻まとめて買って一気読みしました。
当時の私にとっては終わり方が衝撃で、ものの見方が変わりました。
ネタバレになるので詳しく書けませんが、是非読んで欲しいです。

他の恋愛描写などは、良くも悪くも期待通りですので、「タッチやＨ２のおもしろさを違った角度から、全12巻でサクッともう一度楽しめる」と思って読みましょう。

まとめ

「ラフ」は、青春の甘酸っぱさとスポーツの緊張感を見事に融合させた作品です。
あだち充の恋愛描写はもちろん、水泳競技の魅力、そして心を揺さぶるエンディングが待っています。
ぜひこの作品で青春物語をもう一度楽しんでみませんか？

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