サスペンス好き必見!浦沢直樹「MONSTER」が選ばれる理由とレビュー

食べ物に好き嫌いがあるのと同じように、どんなに面白いマンガでも、人によって好き嫌いがあります。

かなり高いお金だして買ったのに!
何十時間もかけて読み切ったのに!
つまらなかった、、、

という後悔ありませんか?
マンガ趣味歴25年以上、購読数5000冊以上の私があなたに合うマンガをご紹介します。

 

今回はこのような人へ向けて、、、

サスペンス系って好きなんだよね。
ドラマでも、映画でも、小説でもいいよね。
でもマンガは子供向けっぽくて、大人が楽しめるのはないかな?

壮大なミステリーとサスペンスが織り交ぜられたマンガ「MONSTER」(モンスター)がおすすめです。
「YAWARA」や「20世紀少年」の作者:浦沢直樹 さんが書いた作品になります。

あまり有名ではないですが、マンガ界の定説「ミステリーマンガは売れない」を覆した名作です。
「20世紀少年」にハマり、他のサスペンスマンガを探している方は最適な1冊でしょう。


こんな人におすすめ

「20世紀少年」にハマった人
「20世紀少年」と同じ作者のサスペンスマンガです。テーマ、内容は全く違いますが、毛色は似ているので、間違いなく「MONSTER」にもハマるでしょう。

サスペンスが好きな人
上質なサスペンスマンガです。ページをめくるたびに新たな謎や驚きが待ち受けており、止まらなくなります。

深いテーマを求める人
冷戦時代の東ヨーロッパを舞台にしたリアルな設定の上、善悪の境界や倫理的なテーマについて深く考えさせられます。

極力ネタバレなしで内容をレビューします。
あなたに合うマンガかどうか確認してみてください。

目次

概要

基本情報

ジャンルサスペンス
原作・作画浦沢直樹
掲載誌ビッグコミックスピリッツ
発表期間1994年 – 2001年
巻数全18巻

あらすじ

ドイツのアイスナー記念病院で働く天才脳外科医・Dr.テンマ。
院長の娘と婚約し、将来を嘱望される彼のもとに、ある日頭部を銃で撃たれたという少年が運び込まれる。

同時に脳血栓で倒れた市長の手術を優先しろという院長の命令を倫理観から無視し、ヨハンという名の少年の命を救ったテンマ。
しかし、その日から順風満帆だった彼の人生は一変する―― 第1集!

緻密なストーリーテリング、魅力的なキャラクターたちとの邂逅と別れ。

ベルリンの壁崩壊後のドイツを舞台に、歴史の暗部に隠された人間の罪をえぐり出していく本作は、第3回手塚治虫マンガ大賞、第46回小学館漫画賞青年一般部門を受賞。

「ミステリー漫画は売れない」というそれまでの定説に真っ向から挑み、結果 累計2138万部を突破、日本漫画界初の大ヒット本格ミステリー作品となった。

引用:小学館 MONSTER 1巻 浦沢直樹

レビュー

面白い、魅力などの好評点

〇 本格的なサスペンスマンガ

「MONSTER」のストーリーは緻密で、複数のエピソードやサブプロットが絡み合い、一つの壮大な物語を作り上げています。

前半は謎が謎を呼び、ぐんぐん引き込まれます。
1巻の掴みだけ紹介すると、

天才外科医のテンマ先生がある一人の少年ヨハンを救う。
十数年後、その少年ヨハンは、凶悪犯として世間を騒がせる。

サスペンス要素だけでなく、ヨハンを追うテンマの旅は常に危険と隣り合わせで、物語は常に緊張感を持って進行します。
ページをめくる手が止まりません。

倫理観を見つめ直す機会

「MONSTER」は、善と悪の境界を曖昧にし、深い倫理的な問いかけを感じます。

主人公のテンマは、医師としての信念人間としての正義感の間で葛藤し、命の重さに真剣に向き合います。
一方、悪役のヨハンは冷酷で知的で、その行動の裏にある謎が興味を引きます。
また、彼らを取り巻く魅力的なキャラクターたちもそれぞれ独自の物語を持ち、物語に重要な役割を果たしています。

このテーマは、単なるエンターテインメントを超えて、自分の価値観や倫理観を見つめ直す機会を与えます。

〇 風景画のような絵の上手さ

冷戦時代の東ヨーロッパが舞台です。
当時の風景、歴史が繊細かつリアルに描写され、物語の雰囲気を一層引き立てています。
キャラクターの表情や背景のディテールが非常に丁寧に描かれており、視覚的にも物語に引き込まれます。

引用:小学館 MONSTER 1話 浦沢直樹

つまらない、難点など不評点

× 複雑すぎるかも

多くの登場人物やサブプロットが絡み合うため、ストーリーが複雑になりすぎて理解しづらい場合があります。

特に、複数の視点から物語が描かれるため、一度に多くの情報を処理する必要があり、集中力が求められます。
また、伏線が多いため、話の全体像を把握するのが難しく感じることもあります。

× 重くダークな内容

この作品は、連続殺人、心理的トラウマ、倫理的葛藤といった重いテーマが中心で、気軽に読むことが難しいと感じる人もいるかもしれません。

物語全体に暗い雰囲気が漂い、キャラクターたちの悲劇的な運命が描かれているため、精神的に負担を感じたり、読み進めるのが辛くなったりすることがあります。
また、ポジティブな要素が少ないため、読み終えた後に暗い気分になることもあります。

× 結末は賛否両論

あえてなのか、伏線回収は不十分で終わります。
終わった後のモヤモヤ感は、同じ作者の作品「20世紀少年」と同様です。

「世にも奇妙な物語」のように、分からない部分が残った方がおもしろいということなのでしょうか。
ここまで複雑なサスペンスが描けるので、戦略的に伏線回収を不十分にしているのかもしれません。
「ああかもしれない、こうかもしれない」と楽しむ余地かもしれません。

しかし、単純に伏線回収が不十分なのは消化不良と感じる人もいるでしょう。

個人的な総評

個人的おすすめ度★★★★☆

「20世紀少年」よりさらに本格的にしたサスペンスマンガという印象です。
「20世紀少年」はSFっぽい要素がありましたが、「MONSTER」は非常に現実的です。
「MONSTER」は、ただのサスペンスではなく、人間の心の中や道徳、そして善と悪の曖昧さについて深く考えさせられる内容になっています。

物語の始まりから、主人公のテンマがどんな選択をするのか、その緊張感に引き込まれます。
彼が救った少年ヨハンが、後にどんな存在になるのか、その過程で感じた恐怖や興奮は、今でも鮮明に覚えています。
テンマの葛藤がとてもリアルで、もし自分が同じ立場ならどうするだろうと、何度も考えさせられました。

物語が進むと、ヨハンというキャラクターがただの悪役ではないことに気づかされます。
彼の過去や、どうして彼が「怪物」になったのかが少しずつ明かされていく中で、ただ彼を憎むことができなくなりました。
むしろ、彼が何を象徴しているのか、社会や人間の本質について深く考えさせられます。

登場人物たちがそれぞれ抱えている闇と、その中でどう生きていくかという深いテーマを感じました。
単純にサスペンスとしてもおもしろいですが、より深く、心に残る作品です。

まとめ

「MONSTER」は、心理スリラーとサスペンスのジャンルで非常に高い評価を受けるマンガです。
深いキャラクター描写、複雑なプロット、倫理的なテーマが絡み合い、世界観に深く引き込まれます。
暗く重いテーマで読むのに苦労するかるかもしれませんが、その分だけずっしり心に残る満足感が得られるでしょう。

おすすめする人
  • 「20世紀少年」にハマった人
  • サスペンスが好きな人
  • 深いテーマを求める人
おすすめしない人
  • 暗いテーマや重い内容が苦手な人
  • 難しいマンガは嫌いな人
  • 伏線をしっかり回収して欲しい人

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